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□りっこりこにしてあげる!
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「何するつもりだ?理子」
放課後、寮に戻ろうと校舎を出た俺の元に届いた一通のメール。
差出人は、峰理子。
理子からの呼び出しで以前、アリアに化けた理子に呼び出された場所に再び行くことになった。「またアリアが窓から入ってくるんじゃないか」と思いながら目的地へと歩みを進める。
(入りたくないな…)
そう思っていた矢先、また、制服のポケットに入っていた携帯が震える。
今度は、メールではなく電話のようだ。
『キーくん早くおいでよー!りこりん寂しくて死んじゃうぅ』
小さな媒体から聞こえてくるやたらハイテンションな理子の声に応えるように、仕方なく建物の中へ入っていく。
階段を上がりきり、見覚えのあるドアを引くと、
「キーくんっ!!待ってたよぉ♪」
「おわ、理子やめっ」
急に飛びついてきた理子に、俺は体勢を崩し掛ける。
「今日はね、キーくんに着てもらいたい服いっぱい用意したんだよ!」
「は?」
「いいから早くぅ!」
「危ないからひっぱるなって!」
理子は躊躇う俺の腕を掴むなりズンズンと室内へ入っていく。
こんな自分が情けなく思えてきた。
だからアリアにも嘗められっぱなしなんだろうな。