05/09の日記

02:26
頭を撫でて・1
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痛い。

頭が重たい。
治まらない鈍痛のせいで、考えることすら苦痛になる。

どうにかならないかな、これ。





いや、どうにかならないかな……

私(コレ)。





「橘さん、また、学年1位だったの!?」

「全国模試の上位にも名前が載っていたって」

「もう、橘さんに敵う者なしだねぇ」





「橘、委員会で配布するアンケートのことだが……
あぁ、もう済んでいるのか。流石、橘は頼りになるな」

「橘先輩、今年度の生徒会の予算案の件なんですけど……
え、資料用意して下さったんですか!?ありがとうございます!!」





「橘さん、きっと次のテストも1位だね。……え、何それ、謙遜?
橘さんが言うと、嫌味にしか聞こえないってー」

「橘、君はもっと上の大学を目指すべきだよ。君の学力なら心配ない。我が校の顔となるよう、頑張ってくれよ」

「橘先輩……あの、今年度の行事計画についてなんですけど……吹奏楽部から苦情が……
た、確かに、担当は私ですけど、何とか出来るのは橘先輩しかいないんです……!!お願いします!!」





橘、橘、橘、たちばな、たちばな――……





あぁ、もう、うっさい!!!!





私は、自分のするべきことをやっているだけ。
褒められたいわけでも、頼りにされたいわけでも、まして、期待されたいわけでも……ない。

そんなこと、まっぴらごめんだ。





本当に……ごめんだ……





「自由な精神をもって」

先生は、そう言った。

でも……

私は、自分のするべきことを、やりたいことを、やっているだけ。
中途半端は嫌い。
きちんとしていないと気持ちが悪い。
1番をとるのは気持ちが良い。
達成感を味わえることが好き。

ただ、それだけ……
それだけなのに……

期待をする人がいる。
期待に応えたいと思ってしまう自分がいる。

そして、最悪なことに、それにプレッシャーを感じている。





先生、

私の自由な精神は、私を縛ります。










続きます。

お題小説、第二弾!!

二次小説だとギャグばっかりなのに対し、オリジナルだと根暗小説になる不思議。

ドラマ「鈴木先生」に影響されて、先生と生徒もの。
鈴木先生役の長谷川博己が好き♪

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