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味噌汁【シズイザ】
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「俺は断然赤味噌だね」
「ハァ?白味噌に決まってんだろ」
「決まってないさ。現代人なら合わせ味噌を嗜むべきだね」

俺が、こんな話題出さなければ…
俺がさっき「日本人ってやっぱ赤味噌派が多いのか?それとも白なのかー…あ、臨也は何味噌派だ?」なんていわなければ…こんな下らない討論にならなかった…

「ドタチンはやっぱ赤だよね!?日本人として赤だよね!?」

俺に振るのか!!?

「あー…えっと。俺は何でも…」
「白だよな!?赤味噌なんか辛くてのめるもんじゃねぇっつーの!」
「おまっ!名古屋人に謝れ!つか八丁味噌に全力で謝りやがれ!」
「テメェが白味噌に謝れ!つか西京味噌に誤れ!」
「シズちゃんのくせに西京味噌知ってるなんて意外だね」

それは確かに。
って待て待て。静雄を無闇に挑発するんじゃねぇよ臨也。

「てめっ」
「赤味噌はなんたってあの何ともいえない辛さが美味しいんじゃないか!それに数少ない豆味噌の部類に八丁味噌という黄金味噌がいるんだからね!っていうか、日本人なら赤味噌を嗜むべきだと思うけど」
「テメェが自慢するんじゃねぇノミ蟲!つか白味噌だって甘いのがうめぇんじゃねぇか!」
「あーそっか。シズちゃんは甘党だったね。この腐れジャンクフード甘党男が!女々しいんだよ!」
「ッ!?女役はお前だろ!?」
「っ!?い、今はそういう話してるんじゃないもん!」

そこで顔を真っ赤にするな、臨也。
というか話がだんだん逸れてる気が…

「はぁ?(え、こいつって下だしな…)女々しいのはお前だろ」
「だーかーらっ!もうっ!」

とうとう静雄の天然攻撃に耐え切れなくなった臨也は俺の元へ助けを求めに来る。
すんすんないている臨也を俺はどうしたらいいのか毎度困るものだ。優しくしないと臨也が剥れるし、優しくすれば静雄が暴れるし。

「…ブチッ。臨也くぅ〜ん!?」
「うるさいやい!白味噌好きのシズちゃんなんかキライ!」

うわーんっと嘘泣きをする臨也。
それを見て静雄の血管はまた不振な音を立てる。

「白味噌は関係ないだろ!?」
「ドタチンは赤味噌派だよね?そうだよね?」
「え、あー…」

正直どっちでもいいんだが…

「か、門田はこんなノミ蟲の好きな赤味噌なんか好きじゃねぇよな!?」
「え?」
「嘘だ!ドタチンは生粋の日本人だもん!赤味噌しかありえないね!」
「んなこと本人にしかわかんねぇだろぉが!」

もう何が何だかワケが分からん…誰かこいつらを止めてくれ……



「やっぱり合わせ味噌に決まっているだろう!」



……(間)

ふいに臨也と静雄は我に返って見詰め合う。

「…やっぱ、人には好みがあるよなぁ」
「そうだよね。悪かったよ、腐れジャンクフード甘党男なんて言って。そうだよ、好みの違いだって含めて俺は人間が好きなんだからね」
「え?え?」

唖然とする俺と、動揺する岸谷を隅において2人だけの世界に入ってしまう臨也と静雄。
こうなってしまってはこちらが退くしかあるまい。変な光景を見たくないならば。

「…日本人って、合わせ味噌でもいいと思うんだよね…」
「あぁ、大丈夫だ。日本には合わせ好きだって五万といるさ。」

何故か俺は岸谷を慰めるハメになるのだった。


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管理人・ゆーかん
私は赤味噌派です。皆さんは何味噌派でしょうか?



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