本棚▼デュラララ!!
□deep【シズイザ】
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情報は日々進化する。
昨日はこうだったことが、今日には終わっているかもしれない。故に、俺にとっての休暇というのはある意味自暴自棄と同じことなのである。
「って…何度も言ってるんだけどなぁ…怒」
しかも親切に、だよ?
なのにこの馬鹿ときたらさっきから俺の頭に顎乗せてるし…重いんだよ!
「1日も暇とれねぇとかありえねぇ」
「俺の仕事は君たちみたいに時と場合を選べないからねぇ」
少し自棄になってシズちゃんを挑発してみると、予想外におもいっきり乗ってくる馬鹿。
「…臨也くんよぉ。それは俺に対しての挑発だよなぁ?…そうかそうか。そんなに邪魔してほしいのか」
「え?いや、あの。ちょ」
俺が動揺しているのを他所に、シズちゃんは俺の首元へと顔を埋める。…え、何この甘甘展開。いや、ちょ、マジでやめて。って、
「がぶっ」
「いってぇええっ!!」
ぶしゅっと少量(?)の血が俺の肩から流れ出してくる。それはもう、真っ赤な血が。
「お前っ!!首元噛み付くとかありえないしっ!神経まで逝っちゃってたらどうすんのさ!」
「そんときは俺が天国まで連れてってやるよ」
「何その殺し文句!全然嬉しくないっ!」
むきっと涙目で訴えてやると、シズちゃんがまたイラっとしたような顔を見せる。
「…(ムラッ)」
「ひぃっ」
ごめんなさいごめんなさい!お願いだからもう噛み付かないで下さい!流石にまだ俺死にたくないよ!?
「くそ、(可愛いな)」
「むぐっ!?」
ちゅぅっとわざとらしく俺の唇を吸い上げてくるシズちゃんの唇。
「っ〜///」
俺はいきなりのことですごい動揺し、シズちゃんの前髪を思いっきり引っ張って引き離してやる。
多分俺、今すっげぇ顔赤いかも。
「…(可愛い…)」
「ちょっ、しずちゃっ!」
俺の頭を抱え込み、耳元へと自らの唇を寄せてくる。そして幾度なく舌を這い巡らせてくると、ぱくっとあまがみをしてくる。
「っ…!」
「仕事しろよ、バーカ」
「い、言われなくてもっ」
くそっ!身体が異常反応しやがるっ…最近シズちゃんに触られてなかったからかな?って、別にそんな頻繁にシてるとかそういう意味じゃないからね!?そこらへん勘違いすんなよ!?
って、俺が必死に第三者の皆様に説明してるのにも関わらず、シズちゃんは相変わらず行為を止めようとしない。
「ひゃっ…!?」
「仕事に集中できてねぇみてぇだけどなぁ?臨也くんよぉ」
「だ、誰のせいだと思ってっ…」
つい声が出てしまったっ…不覚すぎる。
俺は唇をかみ締めながらもパソコンと向き合って必死に文字の列を上から下まで見ていた。だけど、さっぱり内容が入ってこない。折角仕入れた新鮮な情報だっていうのに…!俺の大好きな情報だろ!?
俺は必死に自分に言い聞かせて気持ちを落ち着かせる。…うん。だんだん心臓も落ち着いてきたようだ。相変わらずなシズちゃんだけどムシムシ。
「…怒」
「…(ぞわっ」
あ、あれ?今ものすごい殺気が…。
「…もう知るか。帰る。帰ればいいんだろ」
「え?」