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□好きなところ
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「名無しさん、何やってんの」



後ろからぐいっと腕を引かれ、
バランスを崩した。支えてくれたのは彼の胸。




『リョーマくん!』


「俺言ったよね?桃先輩や菊丸先輩には捕まらないでねって」




はぁっとため息を吐かれて、思わず落ち込んでしまう。
だけど抱き締めている腕の強さがあまりに優しくて、思わず口元が緩む。





「まあまあ、越前!あんまり口煩いと名無しさんちゃんに嫌われちまうぞー」


「そうだよー、おちび!だって名無しさんちゃんは、おちびの…ねー」



菊丸先輩が私にファンの子だったら
ノックアウトの可愛いウインクをする。



これを見て、生意気ルーキーが
不機嫌にならないはずがない。




「何でもいいけど…、名無しさんが俺のこと嫌いになるわけないじゃん」





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