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□気を紛らわす
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ベッドの上でぐいっと名無しさんを引っ張り、
持ち上げて俺の膝に座らせる。




突然自分の身体が持ち上がったことに驚き
目を開けたが、カミナリの光が見え
きゃっと悲鳴を上げて目を閉じた。




怖さからか少し震えている名無しさんを
強く…しかし優しく抱き締めた。




『リョーマ…』


「少しは落ち着くでしょ」



コクンと頷き、俺の胸に顔を押しつける。




光ってからすぐに鳴る低くて重い音。
その音が近いと距離を教えてくれた。





両耳を塞いでいても限界があるらしく、
さっきよりも小刻みに腕の中で震えている。






名無しさんの気を紛らわそうと思い、
名無しさんの髪をゆっくりと撫でる。




『リョーマ…』



俺の顔を見るために、顔を上げた。





軽く重ねる唇。
最初は何だか分からなかった名無しさんも
次第に慣れたように俺を受け入れた。


角度を変え、何度も口付ける。






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