俺だって健全な男子な訳で。
彼女とベッドに行くってなると、余計に理性を保たなければならない。
『リョーマ、…腕枕』
俺の左腕を両手で高く持ち上げた。
「本当、何にも分かってないよね…」
ボソッと呟いて、名無しさんの首の後ろに手を回してぐいっと自分の方に引き寄せる。
何とも言えない、ジャストサイズ。
「眠れそう?」
『眠れそう……』
すうっと目を閉じて、名無しさんは夢の中へ落ちる。
俺にとってはただの拷問。
しかし俺の腕の中で寝ている名無しさんを見ると、何かもうどうでもよくなってくるのが事実。
「俺って名無しさんに甘…」
まあ、名無しさんの幸せそうな寝顔を見れたからいっか。
ジャストサイズ
(可愛い寝顔してるし)
(俺も眠くなってきた……)
- END -
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