モノクローム

□ピンチはチャンス
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最近私の周りが徐々に変化している。この前もそうだったが、睨まれるような嫌な視線を感じる。いや、決して自意識過剰なわけじゃない。その方向をちらりと見ると女の子たち。そして特に……。




「越前のファンの子ばっかりだよね」


『やっぱり萌もそう思う?でも私、あの子達と何も関わりがないんだけど…』





昼休み、萌に最近思うことについて相談すると、私もそう思ってたと言った。


私と越前くんとの関わりなんて同じクラスってだけで席すら近くない、というか喋ったこともあるか定かではない。さらに部活も委員会も同じではない。それなのに何で越前くんのファンに睨まれているのか不思議でしょうがない。






「名無しさん、本当に心当たりないの?」


『うん、多分ない…』



だって本当にないんだもん。私が何か言ってきてあげよっか?って萌が言ってくれたけど、気のせいかもしれないからって断った。特に被害はないしね。



そんなことをまだ半分以上残っている昼休みで、のほほんと考えているとある人が私のところにやってきた。






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