モノクローム

□言葉はいつも突然に
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「あーっ、リョーマくんがあの子と話してる!」




教室の入り口で私たちの光景を見るや否や大声で叫んで、ふわふわの栗色の髪の毛の女の子が私の目の前にたった。





「…こういう風になるって分かってるのに言ったわけ?」



私の目の前に来た越前くんのファンの子たちを指して、萌は越前くんに言っている。彼はさあ、と曖昧な返事。






しかし、私はまだよく状況が読めないでいた。
突然私たちに話し掛けてきた越前くん。その越前くんに対して怒っている萌。そしてファンの子たちにあの子と言われ睨まれている理由……。







『萌、私まだよく分かんないけど…』



怒っている萌に恐る恐る聞いてみる。



「名無しさんは知らなくていいの!もうこんな人と関わっちゃ駄目だからあっち行こう!」




こんな人とびしっと指を差した方向は越前くん。私は意味が分からないまま、萌に腕を掴まれて彼女に引っ張られた。しかしもう片腕を掴まれたので彼に歩き出せなかった。







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