モノクローム

□なりゆき任せ
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昨日は私の人生の中で特にいろいろあった日だと思う。
越前くんに告白されたり、新崎さんに文句言われたり、越前くんと一緒に帰ったり……。




そういえば、昨日萌と桃ちゃんが後ろにいなかったな。2人で帰ったのかな?





極めつけには越前くんの告白を受けて、ファーストキスを奪われた。いや奪われたなんかじゃなくて、お互いの合意の元だった。…言い方は大袈裟だけど。







「名無しさん?」


『うわっ!』



目の前に萌の不思議そうな顔がドアップ。どうやらずっと私の名前を呼んでいたらしい。全然気がつかなかった。






「あの越前と付き合うんだから、それ相当の覚悟が必要なんだからね」



『…分かってるよ』




まさか越前と付き合うなんてね…って萌が溜め息を吐いた。私もまさかこんなことになると思っていなかった。







「名無しさん」


「あ、彼氏だ」



越前くんはからかう萌をだから?と言い返した。萌も負けじと別に、と言い返している。






「あのさ、誰かに何か言われたらすぐに俺に言って」



うわあ…彼氏っぽい発言。いや彼氏なんだけど昨日の今日だし、まだ実感なかったから。





「わかった?」


『うん、わかった!』



「あとさ、今日も部活見にきてくんない?」



…先輩たちに言いたいし。越前くんはそう付け加えた。ちゃんと彼女だ。さっきからそんな思いをしてばかり。
私は越前くんからの誘いを笑顔で受けた。








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