モノクローム

□あれほど言ったのに
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あれだけ嫌がっていた新崎さんのことは日が経つごとに、何となく慣れてきた。人間って恐ろしいね。


まあ、彼女からは相変わらずリョーマくんと別れて、とは言われるけどもう気にしないことにした。






『ねぇ、リョーマくん。ひとつ聞きたいことがあるの』


「何?」


『…私のこと、好き?』


「好きだから一緒にいるんだけど」



昨日の帰り道の会話。リョーマくん、即答だったなあ。
何だかんだ幸せ絶頂です。ずっとずっとこの幸せが続けばいいのに。


あれ?そんなこと前も思った。そしたらすぐに神様に意地悪されたんだっけ。






「雨宮さん」


あらら、デジャヴ。相手は名前も知らないリョーマくんのファンの子。そしてまた私が1人の時だし。もうこれは本格的に確信犯だな。




『何?』


「玲羅が呼んでるよ〜」




こんなにちっとも嬉しくないお誘いは他にはないと思う。
仕方なくその子の後を付いていく。







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