モノクローム
□また明日
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『今日の帰り道も気まずかったな…』
夜、お部屋の中で1人で反省会。
あの日屋上から出た後、とりあえずリョーマくんと一緒に帰っている形。しかし会話はなく、嫌な沈黙が続いていた。
お互いその沈黙を破ったりせずにそのまま私の家に着いて、普通にバイバイ。
その雰囲気をどうして良いのかわからず、そんな関係が何日も続いている。時間が解決してくれる、そんなことはなかった。寧ろどんどん気まずくなるばかり。
『リョーマくん、まだ怒ってるよね。それに萌も…』
あれから何だか萌とも微妙な空気が流れている。そのせいか、あまり一緒にいない。
萌とリョーマくんが屋上で話していたのってそういうことなんだ、って今なら分かる。
『いっぱい心配かけちゃった…』
思い返すのは、リョーマくんの切ない表情。あんな表情にさせているのは他でもない私。そう考えると深い溜め息が出てしまう。
『早く仲直りしないと』
その言葉を呟いた直後、携帯がバイブレータで震える。開くと意外な人からの着信。
『…桃ちゃん?』
「ちょっと話あんだけど、今近くの公園に出てこれるか?」
『うん、大丈夫。すぐ行くね』
そう言ってプツリと電話を切り、軽く着替えてから近くの公園に向かう。
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