モノクローム

□義理と人情そして仁義
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私は朝1番に学校に着いて萌が来るのを待った。最初は萌に謝るつもり。唯一無二の親友だもん。




「あ、名無しさん。おはよ」


萌が2番目に教室に入ってきた。あれ、いつもより学校に来るの早いよね。萌も何かあるのかな。




『おはよ、萌。早いね』


「…ちょっとね」



彼女が何となく言葉を濁していたから、もう触れないでおこう。







『あのね、萌に聞いてほしいことがあるの』


「何、……告白?」




ニヤリと笑う萌の顔がリョーマくんみたいで何だか可笑しくなる。何笑ってるのよ、って言われてますます可笑しい。




さて、本題に入ろう。一呼吸置いてからゆっくり話始めていく。






『萌のことを頼りにしてなかったわけじゃないの。ただ自分で何とかしたくて。…でも心配かけてごめんなさい』



萌は私の話をただただ黙って聞いてくれた。
伝えたいことが彼女に伝わったのか、はたまた謝っているところが合っているか分からない。でもちゃんと言ったことに価値があると思う。





「…今度からは絶対言う?迷惑だとか思ったりしない?」



萌の言葉に私は力強く頷く。もうこんなことはしない。みんなを傷つけるだけだって分かったから。




「わかってくれたならいいわ。これからはちゃんと言ってよね」



そう言ってニコッと微笑まれると、何だか心が温かくなる。それと同時に涙が溢れ出てきた。








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