くしゃみ、鼻水、咳、喉の痛み。そんな症状が現れた夏風邪。せっかくのお休みなのにベッドで寝込まなくてはならなくなってしまった。
初めての夏風邪。こんなに辛いとは思わなかった。暖かくして寝なくてはいけないけど、暑くてそんなことできない!みんな、どうやって夏風邪を乗り越えているのか不思議。
「何やってんだ」
病人がベッドで辛そうに寝ているのに何やってんだはないと思うよ、棗。そんなツッコミを入れたいけど喉が痛くて声を出すのがもったいない。ようやく風邪か?と察した彼にコクコクと頷く。それでも気付くの遅いよ。
「…黙って寝てるのもいいな」
棗がニヤリと笑うから身の危険を感じた。嘘に決まってんだろと言ってたけど目は本気だったよ。
「ここにいてやるから寝てろ」
ニヤリと笑ってたのが嘘みたいに一瞬で真剣な顔。そんなのずるい。熱はないはずなのに体温が上がってしまう。それがバレたのかまた彼がニヤリと笑った。
ララバイの代わりに
(治ったらなの呪文)
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