ユーレカ

□この広い宇宙の片隅
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これからもこの学園で生きていくために決めたこと。それは味方をたくさんつくること。私はどう頑張っても1人で生きていけない。だから守ってくれる人が必要なんだ。ただ守ってくれるだけではなく、私もその人を守りたいと思うことで強くなれる。そんな人をたくさん作らなくてはならない。




両親に捨てられてこの学園に来て唯一信頼できて、私を信じてくれた莉緒。関わらないようにしていたのに気づいて守ってくれた棗。いつまでも2人に頼りっぱなしではいられない。




「無理しなくてもいいんだからね?」


莉緒と棗に今考えていることを伝えると莉緒が心配そうに言った。大丈夫だよ、と返したけどやっぱり不安。また後ろ指差されるかもしれない、あるいは関わった人にとって害になるかもしれない。だけど。




「決めたの。ちゃんと学園で居場所を見つけようって」


それでも莉緒は何か言いたそうな目をしていたけど、大丈夫だからと返すと頷いた。そして彼女はまたしっかりと言ってくれる。





「悠が決めたことなら私は協力するよ」


やっぱりその言葉は心強い。大丈夫、何とかなるよって思える。莉緒とは反対に棗は何も言わないでいる。賛成なのか反対なのかすら分からない。その気持ちが伝わったのか彼が口を開いた。




「俺は何があっても悠を守るから」


莉緒とはまた違う心強い言葉。信じてるから好きなようにやれって言われているみたい。愛されることがこんなにも素敵なことなんて知らなかった。




少しずつこの学園で居場所を見つけよう。裏の世界に入ってしまっても、天賦の才能を持って生まれてよかったと思えるくらい。大丈夫、2人がいれば、守りたいと思う人がいれば強くなれるから。







この広い宇宙の片隅
(第一歩を、われ見いだせり)




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