今日は珍しく部活がない。何でかはよく分からねぇけど。幸村くんの都合とかじゃねぇかな。
こんな休みに家に帰るのは勿体ねぇから、放課後の教室に名無しさんと残っている。2人きりのはずが何故か仁王も残っている。はっきり言って邪魔だ。
『ねぇ、ブン太』
「ん?」
普通に話しているときに改めて名無しさんが俺の名前を読んだ。一方、仁王は机に伏せてる。いや、眠いんだったら帰れって。
『これからもいっぱいお菓子食べて、太ってもいいからね』
は…?いきなり何を言ってんだ。
名無しさんの発言はたまに意味が分からなくなる。
「ブンちゃんがこれ以上、太ってもええんか?」
起きてたのかよ、仁王。というか、これ以上ってどういうことだよ。
『うん、いいの』
名無しさんがフワリと笑った。可愛い。確かに可愛い。あの仁王だって一緒に柔らかくなってるし。…だけど意味分かんねぇ。
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