彼は本当に私のことが好きなんでしょうか。その答えはどうすれば分かるの?
「越前に聞けば分かるだろ」
『それが出来ないから困ってるんですよ、桃先輩』
昼下がりの屋上が暖かいせいか、桃先輩が欠伸をしながら正解を言う。私だって一般的な思考回路くらいは持ち合わせている。分かってるの、リョーマくんに聞けばいいってことくらい。でも怖いんだもん。
「越前がお前のこと好きって、見てれば何となく分かるだろ」
『何となくって…。曖昧すぎます』
桃先輩は適当に笑う。桃先輩に相談したのが間違いだったかな。やっぱり不二先輩にすればよかったかな。
「おい、声に出てる」
『あ…』
お互いアハハ、と笑い合った後、ムギュッと頬を抓られた。しかも両頬。
ギブだと言おうとした瞬間、桃先輩じゃない人に声を掛けられた。
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