PrinceU

□俺なりの理解
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せっかく頑張って片思い真っ最中の相手、基、名無しさん先輩をお昼ご飯に誘ったのに、何でついてくるんだろう。




「おい、そんな顔すんなよぃ」


「そうじゃ、赤也」



何で銀色の髪の毛の先輩と赤色の髪の毛の先輩が屋上までついてくるんだろう。俺は確かに名無しさん先輩だけを誘ったはず。





『ごめんね、赤也。逃げられなかった…』



そう謝るけど、別に名無しさん先輩は悪くない。第一この2人がついてくることくらい分かってたはずなんだ。だけどムカつく。本当にガキだよな、俺。





「名無しさん先輩は悪くないっす」


『でもせっかく誘ってくれたのに…』


私も2人で食べたかったよ、と名無しさん先輩が続けた。






「ブンちゃん、ここは空気読もうかのぉ…」


「仕方ねぇな。じゃ、先に戻るぜ」



え、何これ。どういうこと?
俺の頭にクエスチョンマークが大量に浮かんで消えない内に、先輩たちが屋上から出て行った。あっという間に名無しさん先輩と2人きり。




それはそれでやべー。俺、何も心の準備してない。落ち着け落ち着け落ち着け。何かもう気まずすぎる。余裕がなくて、まるで馬鹿みたいだ。




ふと考えれば、俺は名無しさん先輩の顔を見ずに、ずっと俯いていた。それって勿体ないよな。俺は顔を上げて名無しさん先輩の顔を見た。




「え、」



思わず声が出るほどびっくりした。だって名無しさん先輩の顔が真っ赤だったから。馬鹿な俺でもすぐ分かって、名無しさん先輩を腕の中に引き寄せた。






俺なりの理解
(何だ、簡単じゃん)
(好きっす、名無しさん先輩)




-END-





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