初校長と過ごして何日経ったのか分からない。もしかすると何十日、何百日と過ごしたのかもしれない。でも私はただ彼のそばにいて、何となく過ごしているだけ。
何の意味があるのか、分からない。というか、初校長の考えていることが分かった試しがない。
「名無しさん…」
彼が私の名前を愛おしそうに呼んで、口付ける。こういう形も愛なの?
彼に口付けられながらも、頭の中に思い浮かぶのは棗のことばかり。
「何を考えている?」
『貴方のことだけを』
それが満足な答えだったのか、彼がフッと微笑んだ。こんなママゴトみたいなことを続ける意味はあるの?それでもこんなことでみんなや棗を守れるならいい。
しかしきっと今だけしか続かないだろう。きっとまたみんなの任務が始まるような、そんな気がする。そんな悪い予感が当たらなければいいのに。
『私はずっと貴方のことだけを考えています』
念押しのようにもう一回。また初校長が微笑んだ。そして私の手をひいてベッドに倒れ込んだ。今夜も貴方の腕の中。
そんなの、どーだっていい
(それは彼らを守るためだから)
-continue-
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