スターダスト

□伏せた瞳が意味したもの
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「行くぞ」



今夜もペルソナに連れられて任務に向かった。その場所に着いたとき、正直驚愕した。




そこには今までとは桁外れの人数。数人で実行しても、きっと人が足りないと感じるだろう。ゴクっと唾を飲み込むとペルソナが悪魔のように囁いた。






「無理なら行わなくていい、と初校長からだ」




ちっ、ここで任務をやめたらどうなるかを分かってて、初校長は言ってんのかよ。そんなことしたら二度と名無しさん会えなくなる。






「やるか?」



ペルソナが言った。彼は仮面の下でどんな表情をしてんだろうか。俺のことをバカな奴だと思っているんだろうか。もしそう思っているならその考えは大正解だ。







「やるに決まってんだろ」



答えは一つしかないんだから。



それを合図に俺は手のひらに炎を出した。ペルソナは後で来る、と言い残して立ち去った。







「黒猫だ!」



どうやら俺に気がついたらしく誰かが大声で叫んでいる。しかし辺りは既に炎の壁が立ちはだかっている。







桁外れの人数だったが、いつもと変わらずに任務を終える。その予定だった。まさか背後を取られていたなんて…。





気がついたときは既に遅くて。急所は外すことが出来たものの、自分の腹部に触れてみると真っ赤な血が手に付着した。顔をあげると、目の前には敵らしき小刀を持った知らない奴。






「黒猫を刺したぞ!」



そいつが叫んだ。やべぇ、どんどん炎の壁が弱くなっている。俺は炎の壁を消して目の前にいる奴に力をぶつけた。そいつが怯んだ間にその場から逃げ出した。






腹部を押さえている手からぬるりとした感触が消えずに、まだ血が溢れている。必死に逃げて小さな建物の裏に座り込んだ。






…もう身体が悲鳴を上げている。ここで誰かが来たらもう逃げ切れねぇ。





それでも神様ってやつは性悪だ。誰かの足音がこちらに近づいて来る。息を殺していく内に目の前が霞む。
…もう駄目だ。脳がそう感じたのか、俺は座っている体制も保てずにその場に崩れ落ちて意識を手放した。










伏せた瞳が意味したもの
(もう駄目かもしれない)





-continue-





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