スターダスト

□ご冗談でしょう?
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…頭が割れるように痛い。アリスを使いすぎちゃったよね。でも棗の意識が戻ってよかった。






…それよりここはどこだろう。いや、どうやらアリスを使いすぎて頭がおかしくなったみたいだ。棗は助かったのだから、ここは初校長の部屋に決まっている。おそらく私が倒れたからペルソナが瞬間移動で運んだのだろう。






「名無しさん」


ほら、声がした。その声が棗の声に聞こえたのは、私が彼のことを考えすぎているからなんだろう。なぜならここは初校長の部屋なんだから。現実に戻ろうと、ゆっくりと目を開ける。うわ、眩しいんだけど。






「名無しさん!」




…あれ?蜜柑がいる。蜜柑だけではなく蛍もルカも翼先輩も殿先輩もみんな。そして何より棗がいる。





『どうして…ここは?』


「俺の部屋だ」



棗が口を開いた。ああ、もう動けるようになったんだね、よかった。って、そんなことを悠長に考えている場合じゃない。






『私、帰らないと…!』



ベッドから慌てて起き上がる。まだ頭は痛いけどそういう場合じゃない。あの人のところへ戻らないと。ここにいちゃ駄目だから。






「行くな」



力一杯、棗に抱き締められた。告白された時みたいに。あの時からずっと触れたかった温もり。私の目からは自然と涙が溢れてきた。






「ここにいる奴らは全部お前がいなくなったわけを知っている」


『何で、』


「俺が初校長に聞いた」



棗が私の涙を拭いながら離れた。そっか、知られちゃったか。よりによってみんなに。私が誰とどこにいたかも全て。






『ペルソナは?私を連れ戻しにこなかったの?』


「名無しさんが倒れてすぐペルソナが来たけど逃げて来た」



殿先輩の言葉を疑った。逃げて来た?ペルソナから?ペルソナからってことは初校長からだよね?






『私、本当に帰らないと!」



これじゃみんなの立場が悪くなる。私が今彼のところに戻れば、きっとまだ間に合う。






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