今日は日直。
同じ日直の子が 部活だから とそそくさに帰ってしまった。
残っているのは学級日誌を書くこと。とりあえずこれを書かないと帰れないので、渋々書き始める。
「これはあの子の仕事だったのにー」
少し大きな独り言を言っても特に変わることがなく、溜め息を吐いて諦めながらもシャーペンを走らせた。
ガラッ
教室のドアが開く。そこに現われたのはこの氷帝学園一の有名人。
……跡部 景吾。
彼は氷帝学園の生徒会長であり、部員数200人以上を束ねる関東でも強豪のテニス部の部長。
この学園で彼の名を知らない者はいないと言っても過言ではない。
そんな跡部さんのファンの子はたくさんいるけれど、私は特に興味ない。
.