もうすぐで日が傾き、夕刻の時刻になる。そんな中、私は大好きなリョーマくんを見に来ている。
私はただのファン。悲しいけど、それ以上進むことがない。それよりも彼は私のことを知っているのだろうか。まあ、知っていたところで私なんかじゃ釣り合わない。だからただ、ぼーっと見ているだけ。
『(もう帰ろうかな…)』
だんだんと悲しくなってくる。もう止めよう、そう思ってきた。
「……危ねぇ!!」
この声は確か2年生の荒井先輩の声。それと同時に勢い良く、壁から跳ね返ってきた黄色くて丸いボール。
そしてそのボールが私にすごい勢いでぶつかった……。
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