光がなく真っ暗闇の中。そこで何かに追い掛けられていて、全速力で逃げている私。
『誰か助けて…!』
声が枯れる程叫んでも返事がない。アリスも使えなくて絶望に陥った。
刹那、ぴかっと光が見えた。まさしく希望の光。
私はやっとの思いでその光に手を伸ばした。だけど、何故か捕まえられなくて。
光の向こうに私のよく知っている人が立っている。
『……翼?』
最愛の彼氏である翼。彼なら私が手を伸ばしたら捕まえてくれるはず…。希望を胸に翼に手を伸ばした。
「名無しさん、別れよう」
翼が確かにそう言って、光が消えた。それと同時に私の周りが闇に包まれた……―。
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