そのいち
□負けられない相手
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暖かい春の日差しが北の森に入ってくる。
ぽかぽかしていて、軽く目を閉じると、
すぐ眠りにつきそうなくらい、居心地がいい。
そんな場所に、私とルカと動物たちがいる。
ルカと付き合ってからいつも放課後は、
ここに行くことになっている。
でも、ここには最大のライバルたちがいる。
彼女として負けられないよね。
最初は私も動物たちと遊んでいた。
だけど北の森では、ルカは私に無関心。
今日こそ負けないんだから。
『ルカ?』
「ん?」
動物たちと戯れているルカを
こっちに向かせるのは非常に難しい。
棗なら出来るのだろうか。
私の周りにはライバルが多い。
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