二つの世界の者達

□保健室編
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ブルーベルと幻騎士も加わり、賑やかな保健室。


「……賑やかだね」


白蘭とブルーベルと幻騎士の会話を聞きながら、満月は言葉をこぼす。


「そう…だね」


やや苦笑しながら、綱吉もこぼすように言う。
一方、スコールは、


(……くだらない)


と、心の中で興味なさげに払拭し――
スタスタと、保健室を出ようと扉に向かう。
――扉を開けると、


「! スコール…!」

「スコールじゃねーか」


二人の少年が、丁度入って来る所だった。


「ケガは…もう大丈夫なのか?」


二人は少年の内、黒髪の少年――
山本武がスコールに聞く。


「……あぁ」

「そっか! なら、良かったぜ!」


安心したのか、ニカッと笑顔する山本。


「たくっ………野球バカが…」


山本の隣で、呆れ顔をしながら……もう一人の銀髪の少年――
獄寺隼人は呟く。


「……そこを退けてくれないか」


保健室から出たいスコールは、二人に言う。


「!わりー!わりー!」


そう言いながら、山本は道を開けた。
獄寺は……道を開けなかったが…――
山本だけでも退ければ、人が一人は通れる。
スコールは、そこから保健室を出て行った――…。


(……応接室か…面倒だな…)


行きたくない応接室に足を向けながら、スコールは――
そう思った……。



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