アラウディの…部下?

□私の日課編
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【部下8! バレンタインは戦だ!】


その日――知火は、ボンゴレアジトのキッチンで悩んでいた――…。


「んあ〜…どうしよ?」


今日は、バレンタイン。
女性が好きな男性に、チョコを贈る日……。
もちろん…彼女も、アラウディに贈るチョコを作ったのだが……。


「ボス達の分も、作った方がいいかな?? あの事で迷惑かけちゃったし……」


ジョット達の分のチョコを作ろうか、悩んでいた。


「…………でも、本命でもないチョコ貰っても嫌かな? 義理チョコとか嫌がる人もいるって聞くし……」


因みに、知火はかれこれ一時間ぐらい悩んでいる。


「………相談しよーかな……」


彼女は携帯を取り出し、電話をかけ始めた――。


「………あ! もしもし?」

「あら、久しぶりね。知火」


三、四回のコール音の後……相手が電話に出た。


「久しぶり♪ レイン♪」

「ふふふ。元気そうね。でも、突然電話なんてどうしたの?」


電話をかけた相手は、マフィア・レーズンナの女ボス――レイン。
ボンゴレとは、同盟関係にある。


「実は、相談があって……」

「あら、何? 恋の相談かしら?」

「ち、違うよぉ!」


何故…知火がボスである、レインとタメ口を聞く程仲が良いのか……。
……理由は簡単である。
彼女達の親同士が、仲が良かったからだ。
つまり、小さい頃からの知り合いであり――。


「ふふふ。相変わらず、反応が可愛いわね。それで、何の相談かしら?」


――…元レーズンナファミリーだから…。


「うん。実は、お世話になった人にチョコを作ろうか悩んでるの……ほら…本命でもないチョコとか、嫌がる人もいるから」

「知火らしい悩みね。……確かに、お世話になった人にあげる事自体はいい事だけれど、本命がいるなら止めた方がいいわね」

「やっぱり??」

「男って、本命にやるなら他の男にやるな、って所があるし……本命の男も、他の男にチョコをあげてたら嫌でしょう」

「そっかァ」


ふむ…と納得する知火。


「えぇ。だから、どちらかにした方がいいと思うわ」

「分かった! ありがとう!」

「いいえ、どういたしまして。じゃあ……元気でやるのよ?」


電話越しにも分かる、心配そうなレインの声。


「レイン……うん! 大丈夫! 私なら元気だし!」


レインの心配を嬉しく思いながらも、知火は言う。
昔から、レインは姉みたいな存在――。


「なら、いいけど……何かあったら、戻って来てもいいからね?」

「ありがとう! 今度、会いに行くから!」


電話なのだが、知火は笑顔で話す。


「……分かったわ。じゃあね、いつでも電話頂戴」

「うん! バイバイ!」


――…電話を切り、知火は窓の外を眺めながら……。


「…もう二年かぁ……早いね…」


ここに来てから……二年なるんだ……。
時間が経つのって、本当に早くて――…。



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