アラウディの…部下?

□私の日課編
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【部下11! 本当に勘弁して!!】


それは――知火が資料室で仕事をしている時だった。


(これとこれは、あっちの棚に入れて……)


アラウディの部下として、アラウディに頼まれた資料を棚にしまっていた彼女。


――ドサドサ!!


「!……何?」


突然、本が落ちるような音がした――。
見に行ってみると、やっぱり本が落ちた音だったようで…本が落ちている。


「?? 何で……落ちたんだろう??」


何故、落ちたのか?
気にはなったが、とりあえず本を拾い始めた。


「…………」


ガサガサッ!!


「!!? なっ、何?」


何かの音に驚き、拾った本を落としてしまった。


ガサガサッ!!


「………」


……何??
まるで、あの“生き物”が歩いているような音は……。
…いや、有り得ない。
だってさ? ガサガサ!…だよ?
そんな音、有り得ないよ。
………って、考え始めたら、怖くて怖くて仕方ないじゃない!!


――ガサガサ!!


「ひいっ!!」


肩がビクつく知火。


(ぎゃー!!! またした!! イヤぁ!! ダレカァ!!)


彼女の頭の中は、もう大・混・乱。
それからしばらくして……急に音が止み……。


「……???」


すっ…。


そして――彼女の前に巨大なモノが現れた。


「………」


――思考完全停止。


「きゃあああああぁぁぁぁ!!!!」


途端に、悲鳴をあげた知火。
その悲鳴は、当然、アジト内にいた者達を驚愕させた――…。



×  ×  ×



「G!! さっきの悲鳴は何だ!!?」


自室で悲鳴に驚愕していたジョットの所に、慌てた様子のGが入って来た。


「分からねぇ!! ただ、さっきの悲鳴は資料室からだ!!」

「!! 急いで資料室に向かうぞ!!」


二人は…慌てて部屋を飛び出した――…。


「しかし…あの悲鳴は……」


廊下を走りながら、悲鳴の主を考えるジョット。
そのすぐ横を、Gが同じように走っている。


「分からねぇ……だが、今アジトに居るのは…守護者だけだ」

「!! ということは……」

「あぁ! 悲鳴をあげるのは…一人しかいねぇ!」

「知火…!!」

「そういう事だ!!」



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