アラウディの…部下?

□私の日課編
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【部下13! 二人】


薬のお陰で、熱も下がってきて意識が戻った知火――。


「…ん……ココ…は…」

「やぁ……此処は医療室だよ」

「医…療……し…つ…?」


まだ頭がボーっとする知火は、天井を見つめる。


「…………」

「――…愛してるよ」

「ぇ……!?」

「!!!」


アラウディからの突然の告白――。
だが、それ以上に驚くべき事は……。
――…アラウディ自身が一番驚いていた事だ。


「ア…アラウディ…さ…ま……?」

「……!!」


ガチャ!バタン!
彼女に名前を呼ばれ、我に返ったアラウディは出て行ってしまった…。

顔を逸らしたまま――。


「!!!」


ガチャ!


「知火! 治ったんだな!」


アラウディが部屋を出てから、数秒後ぐらいにジョット達が入って来た。


「ボス……アラウディ様は……?」

「アラウディなら、さっきすれ違ったが……」

「そう、ですか……」


むく……。


「!!!」


いきなり、知火が上半身を起こしため、全員が驚いた。
慌ててジョットが止めに入る。


「まだ起きるな…!」

「大丈夫ですよ…」


安心させるように、彼女はニコッと微笑む。


「だが…////」

「熱も下がりましたし…頭もスッキリですっ」


またニコッと微笑む。


「……あまり、無理はするなよ?」

「はいっ、ありがとうございます」


そんな二人から、Dは視線を移し、レインに目配せする。


(……レイン…堪えて下さい)


レインは今にも怒鳴りそうな勢いを抑えつつ、


(言われなくとも…分かってるわよ! でも……ボンゴレ…気安く知火に…)


心の中で密かにされていたレインとDの会話……。
…そのお陰で、レインの怒りを…D以外は知る由もない…。


×  ×  ×


あの後、知火は念の為に栄養剤の点滴をして自室に戻った。


「……何で…あんな事言ったのかなー……」


ベッドに横になり、天井を見つめながら考える。


「……アラウディ様……会いに…行こーかな…」


結局、考えても答えは出ない。
思い切って、会いに行こうと知火は自室を出た――。
広いアジト内を、彼女は探し始めた…――。



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