アラウディの…部下?

□私の日課編
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「はぁ……はぁ……待つんだものね!!」


振り返った知火の瞳に映ったのは――


(!! ランポウさん!?)


だが、ランポウだけではなかった。


「お、い!! 脱会ってどういう事だよ!?」


怒鳴るように言いながら走ってくるG。


「そうでごさる!! 理由を言って欲しいでごさるよ!!」

「究極に意味が分からないぞ!!」

「何故、こんな事を?」


朝利雨月…ナックル…D……。
次々にやってくる守護者達。


「言っておくが、ボスの許可なく脱会は出来ないぞ?」


Dの後にやって来たジョットが、真っ直ぐに知火を見つめて告げる――…。


(皆さん……)


何とも言えないモノで、知火は気持ちが満ちてゆく……。


「ボンゴレを脱会するのは君の勝手だけど、理由ぐらい言うべきだよ。それが礼儀…そうだろう?」


最後に来たアラウディが話し掛ける。


(………アラウディ様……)


ボンゴレの守護者全員が来ていた――。
知火を、引き止める為だけに――…。
しかし、


(どうして来てしまったんですか……)


という想いしか、知火の中にはなかった……。


「ねぇ、早く理由言ってくれない?」


答えを促す――アラウディ。


「……………」


コワイ――。
イエナイ――。
だって、私は化け物でしょう?
全ての死ぬ気の炎が使えて、しかもリングも無しに……。
――…嫌になる。
――だから、一緒に居られないって思ったの。
いつか、私の能力で皆を傷つけるかもしれない。
そんなの“嫌”だから。


「知火……何かあるなら言ってくれ」


優しく言葉をかけるジョットに――
……彼女は、携帯を取り出して言葉を打ち始めた――。


《ごめんなさい、何も聞かないで下さい》

「それで、納得すると思ってるの?」


そう言いながら、ガシッと彼女の腕を掴むアラウディ。


「!!!」


離せと言わんばかりに、知火は腕を振り回す――。


「無駄だよ」


離して――貴方の前だと、本音を言ってしまいそう。


「本音を言いなよ」

「……!」

「何を気にしてるの?」

「…っ…!!!」


泣きながら、彼女は暴れる――…。


「…大人しくしなよ」


――ぐい!


「!!?」


アラウディは、腕を引っ張って抱き寄せ――抱き締めた。


「……っ!!!」

「っ……」


知火が暴れても、アラウディは離さなかった――。



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