アラウディの…部下?
□私の日課編
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【部下6!守護者誕生】
中庭でアラウディの話を聞いている内に……知火に変化が――…。
「………っ…」
「……? 何?」
「ぁ…らぅ、でぃ……さ……ま……?」
「!!!」
――知火が、久しぶりに喋った瞬間だった。
「……ぃ…えた………」
「――…ねぇ」
「は、ぃ………?」
「名前…もう一度呼んでくれない……?」
「!!………アラウディ………様?」
「……懐かしい声だね――…」
「……/////////」
× × ×
その日の夜――…此処、応接室では、祝賀会が開かれていた。
もちろん、彼女の声が戻ったからだ。
ジョット達が、思い思いの言葉を口にする。
「本当に戻って良かったな」
嬉しそうに、ジョットは微笑む。
「はい! ありがとうございます!」
「ですが、何故、突然戻ったのでしょう?」
「とにかく、声が戻ったのだから、何でもいいでござるよ!!」
「究極にその通りだ!! 知火の声が戻ったのだからな!!」
「また知火の声が聞けて、嬉しいんだものね!!」
「まぁ、良かったじゃねぇか」
ジョット達が祝ってくれる中、ふとアラウディに視線を向けると……。
「…………」
「…?」
――アラウディ様…怒ってる?
……アラウディが怒っている理由は簡単だ。
彼は、群れるのが好きではない上に、この賑やかなパーティーに居るからだ。
………それだけでは無いのだろうが、彼は多分……。
「アラウディ様! お酒どうぞ」
とりあえず、彼女はアラウディに酒を勧めた。
もちろん、ニコッと愛想よく。
アラウディは一応、その酒を受け取ってくれた。
「……君は、飲まないのかい?」
「私は、お酒に弱いので飲まないんです」
「そう。でも…」
差し出されるコップ。
「一杯ぐらいは付き合ってくれるよね?」
「!…一杯ぐらいなら……」
「くす…はい」
アラウディは、知火に一杯の酒を渡した。
酒を受け取った彼女は――…。
「ありがとうございます」
ごく……。
受け取った酒を飲み始めた――。
アラウディもまた、彼女から受け取った酒を飲み始めた――…。
「ん//////」
「! くすくす……本当に酒に弱いだね…」
「ぇ?///////」
「顔……赤いよ…?」
「――!!///////」
へ……??
赤い……?……ゃば…い…?