アラウディの…部下?

□私の日課編
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廊下で、たまたまGに出くわした知火。


「とにかく! 子犬を見付けたら教えて下さい!」

「ああ」


Gと別れ、彼女はまた廊下を走り出した――。


「ドコに行っちゃったのぉ??」


などと、ぼやきながら走っていたら……。
ドン!!
曲がり角で、誰かとぶつかってしまった――…。
見事に、尻餅もついてしまう。


「!! いっ……た…!」

「っ…! 知火?」

「! 朝利雨月さん…!」


ぶつかった相手は、朝利雨月だった――。


「廊下など走って、どうしたのでござる?」


彼女に手を差し伸べ、立ち上がらせながら聞く。


「あの…子犬を…見ませんでした??」

「子犬? 子犬なら、中庭に居たでござるが…それが、どうしたのでござるか?」

「本当ですか!? ありがとうございます!!」


彼の問いに答える暇もなく――


「知火!?」


あっという間に、知火は走って行ってしまった――…。



×  ×  ×



「は……あ…! ここ、だっ……」


……着いて早々、中庭全体を見渡してみる。


「…………あ! あ! あー!?」

「わふ♪」


子犬は居たが、ある人に抱き上げられていた――。
そのある人とは、なんと…――


「♪♪♪」

「…随分、人懐っこいね」

「ア、アラウディ様ー!!?//////」


…――アラウディだった。


「! 煩いよ」


彼女に気付いた、アラウディが鋭い視線を向ける。
少し怒らせてしまったようだ。


「だ、だって…。! あれっ!!??」


チョコ、持ってナイ…!?


「何」


大声を出されて、不機嫌なアラウディ。
しかし、それより子犬がチョコの箱を持って無かった事の方が一大事でだった――…。


「い、いえ! 何でも無いです!」


チョコの箱は、ドコに行ったのー!!


「…?」


――その時、彼女の頭の中で声が聞こえて来た。


『知火……箱を預かっていますから、応接室に来て下さい――』

「!!?」


応接室…?


「…………」

「あの…用事を思い出したので、失礼します!」

「…ゎぅ!」


それだけ言うと、彼女はその場を後にし――。
――…応接室に向かった。


「…………」



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