アラウディの…部下?
□私の日課編
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応接室――瞳を輝かせる知火。
その視線の先には、珈琲を片手に持つジョット。
「ボス!! やりました!!」
「いい事でもあったのか?」
「はい!!」
アラウディの部下になって一時間……。
知火は、その事を報告しようとしていた。
「あった、ってもんじゃないですよ!!」
「…そ、そうか」
いつにない知火の気迫に押される、ジョット。
「なんと!! アラウディ様の部下になれたんです!!」
「!!! なれたのか!!?」
「はい!!」
「部下に……信じられないな…」
ガチャ!
二人を話していると、扉を開け…Gが入って来て――。
「おい! ジョット! 書類が溜まってんぞ!!」
叱りの言葉が容赦なく飛んできた。
「G…! す、すまない。今やる」
「あっ! じゃあ! 私、手伝いますっ!!」
「あぁ、助かる…」
× × ×
ジョットの仕事の手伝いをする事になった、知火の目の前には、山積みの書類。
「ここまで来ると、壮観ですねー……」
「………」
「まぁ……いつもの事ですし、片付けましょう」
嫌な顔もせず、ニコッと笑って言ってのける知火。
「いつも悪いな……」
彼女にとっては、いつもの事だった。
いつも山積みの書類を手伝っていた為、アラウディの書類も一時間で出来たのである。
これが、一時間以内で書類を片付けられたワケ。
……まぁ、それは、さておき――片付け始めた。
「ボス! この書類に目を通しておいて下さい」
「あぁ、分かった」
× × ×
片付け始め、一時間後…――。
「終わったぁ!!」
「知火、今日も助かった。恩に着る」
「いいですよっ♪」
「だが、これからは知火に頼ってはいられないな…」
「? どうしてですか?」
「知火は、アラウディの部下だからな」
「そんな! 関係無いですよ! 私は、今まで通り手伝いますよ」
ニコッ、と笑う彼女。
「…感謝する/////」
「はい♪♪」
「終わったのか?」
様子を見に来た、G。
「あぁ。知火のお陰でな」
「そうか。なら、応接室に来い。珈琲を用意してある」
――…この後、三人で仲良くお茶をしました。