アラウディの…部下?

□私の日課編
31ページ/41ページ




応接室――瞳を輝かせる知火。
その視線の先には、珈琲を片手に持つジョット。


「ボス!! やりました!!」

「いい事でもあったのか?」

「はい!!」


アラウディの部下になって一時間……。
知火は、その事を報告しようとしていた。


「あった、ってもんじゃないですよ!!」

「…そ、そうか」


いつにない知火の気迫に押される、ジョット。


「なんと!! アラウディ様の部下になれたんです!!」

「!!! なれたのか!!?」

「はい!!」

「部下に……信じられないな…」


ガチャ!
二人を話していると、扉を開け…Gが入って来て――。


「おい! ジョット! 書類が溜まってんぞ!!」


叱りの言葉が容赦なく飛んできた。


「G…! す、すまない。今やる」

「あっ! じゃあ! 私、手伝いますっ!!」

「あぁ、助かる…」



×  ×  ×



ジョットの仕事の手伝いをする事になった、知火の目の前には、山積みの書類。


「ここまで来ると、壮観ですねー……」

「………」

「まぁ……いつもの事ですし、片付けましょう」


嫌な顔もせず、ニコッと笑って言ってのける知火。


「いつも悪いな……」


彼女にとっては、いつもの事だった。
いつも山積みの書類を手伝っていた為、アラウディの書類も一時間で出来たのである。
これが、一時間以内で書類を片付けられたワケ。
……まぁ、それは、さておき――片付け始めた。

「ボス! この書類に目を通しておいて下さい」

「あぁ、分かった」



×  ×  ×



片付け始め、一時間後…――。


「終わったぁ!!」

「知火、今日も助かった。恩に着る」

「いいですよっ♪」

「だが、これからは知火に頼ってはいられないな…」

「? どうしてですか?」

「知火は、アラウディの部下だからな」

「そんな! 関係無いですよ! 私は、今まで通り手伝いますよ」


ニコッ、と笑う彼女。


「…感謝する/////」

「はい♪♪」

「終わったのか?」


様子を見に来た、G。


「あぁ。知火のお陰でな」

「そうか。なら、応接室に来い。珈琲を用意してある」


――…この後、三人で仲良くお茶をしました。



次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ