アラウディの…部下?

□私の日課編
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「ボス。彼女が大分落ち着いてきました」

「そうか」


ジョット達は、少し錯乱状態の知火を医療室に連れて来た。
今は、数ある医療室の一部屋に彼女は居る。


「今は、ソファーでホットミルクを飲んでいます」

「……会っても平気か?」


知火を落ち着かせる為に、ジョット達は一旦、部屋から出ていた。


「えぇ。泣き止んでいるし、大丈夫です」


それを聞いたジョット達は、彼女の居る部屋へ入った。


ガチャ!


「知火……大丈夫か?」


医療室の部屋には、必ずベッドとソファーがある。
そのソファーに、まだ不安そうな彼女が座っていた。


「……ボ…ス……?」

「大分落ち着いたようだな」


安心させるように、頭を撫でるジョット。


「…それより、何があったんだい?」


何故か不機嫌な顔で、アラウディが割って入る。


「!……それが……」

「…?」


全員が疑問符を浮かべる中――
知火は、ゆっくりだが……何があったのかを話した――…。

「有り得ねぇ……」

「巨大な…蜘蛛など、究極に信じられん!!」

「…………」

「巨大な蜘蛛か……」

「信じられない話だものね……」


――そうだよね……。
知火は何とも言えない複雑な気持ちに駆られた。


「……それで、その蜘蛛はどこに行ったの?」

「! アラウディ様……信じてくれるんですか…?」

「気になるからね」

「ありがとうございます……/////」

「………別に」

「それで…どこに行ったのか分かるか?」

「申し訳ありません……分からないんです……」

「仕方がないでござるよ。知火にとっては、怖かったでござろう?」


フォローする朝利雨月の声は優しい。


「はい………」

「ん?…って事は…アジト内にまだ居るのか…?」


ひと思いついたかのようなGのセリフに、ナックルが。


「そういう事になるな!!」


相手は、巨大な蜘蛛だ。
外に出れば、すぐに分かるだろう。
大騒ぎになるからだ。


「急いで蜘蛛を探す必要があるな」


野放しにする訳にはいかない――。


「あぁ。だが、どこに行ったか分からねぇからな。アジト内をくまなく探すしかねぇぜ」


Gの考えは当然だ。
手掛かりが無い以上、アジト内を探すしかない。
となると、やり方は自ずと決まってくる。


「そうだな。では、二人一組で探そう」


手分けして探す事。
だが、何があっていけない……という訳で、二人一組で探す事に――。



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