アラウディの…部下?
□私の日課編
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【部下2!壊れた時間】
今、ボンゴレアジト内は、外から聞こえた銃声で大騒ぎになっていた。
「G! さっきの銃声の確認を急げ!」
執務室で書類を書いていたジョット。
だが、先の銃声のせいで、ペンを走らせていた手は止まっている。
代わりに、報告書を届けにきたGに叫ぶ。
Gは部屋を出て、確認を急ぎ――
「たった今、部下から連絡があった! 警察犬訓練場で、例のファミリーのヤツらが発砲したらしい!」
しばらくして、戻ってきて情報を伝えた――。
× × ×
その頃、彼女は――。
「さっきのは、やっぱり……銃声?」
ブー、ブー。
首を傾げていると、アラウディの携帯のバイブが鳴った。
「君か…。さっきの銃声は何だい?」
素早く携帯を取り出し、アラウディは電話に出る。
(相手はボスかな?)
話し方からして、ジョットだろうかと考えがよぎった、その時…。
ワォ――ン!!
「!!?……わん…ちゃん…?」
突然遠くから、犬の遠吠えが聞こえてきた。
何故か、知火の頭をクールがよぎる。
「まさか……?」
知火は不安になり、アジトを飛び出して訓練場に走った――…。
「…――?」
× × ×
警察犬訓練場に来た知火は、クールを探したが…。
「はぁ……はぁ……わんちゃん……?」
夜のせいで、暗くてよく見えない……。
「くぅん……」
「!………わんちゃん?」
――彼女は…鳴き声がする方へ、ゆっくりと近付く。
「わん…ちゃん、カミ…。!」
瞬間――彼女の目に入ったのは、胸から大量の血を流し倒れているカミルの姿だった。
カミルの横では、血を止めようと、クールが必死に傷口を舐めていた……。
「あ………カッ……ミ、ル……さんっ…!………あっ……ああああぁぁ!!!!」
知火は、声が枯れそうな程の大声をあげた。
あまりのショックで、可笑しくなりそうだった。
「!! 知火!??」
現場に到着した、ジョットと守護者達。
いると思っていなかった知火の姿に驚く。
「お前! どうして、ここに!!!」
「様子が可笑しいでござる!!」
――…知火に問うGに朝利雨月が言葉をかけた時、Dがカミルに気付いた。
「誰か……倒れていますね」
「!!…カミルか?」
Dの視線の先を見て、まさかと思いながらも言うジョット。
その一方で、知火は…――
「う……!! ゴホッ!! ゴホッ!! ゲホッ!!………ハァ……ハァ……カミル…さ、ん……」
――私は…ここで意識を手放した……。
どうして……どうして……何だったの?
何も……分からない――…。
誰かが私を呼んでいる気がしたけれど――…。