アラウディの…部下?
□私の日課編
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アラウディを探して、アジト内を歩く知火。
「うーん……」
ガチャ!
手当たり次第に、扉を開けて部屋を覗いてみる。
もちろん、アラウディの部屋にも行った。
しかし、アラウディはいない。
「どこですかー……ハァ…」
探し始めてかれこれ一時間半――…既に疲れていた。
この広いアジト内を、あてもなく探しているのだから疲れて当然である。
「…………」
――急に…無言で立ち尽くす。
頭の中では、アラウディが居そうな場所を色々考えている。
「………中庭…?」
ふと……中庭が頭をよぎる…――。
知火は――中庭へと走り出した。
× × ×
「あ……」
知火の足が止まる――。
その視線の先には――…アラウディ。
中庭の真ん中に一本だけある木に、寄りかかって立っていた。
空をぼんやりと見上げている。
「アラウディ様…!」
アラウディに駆け寄り、思い切って声を掛けた知火。
「………」
アラウディは、さして驚きもしない。
「アラウディ様! 探しましたよ!」
「……そう」
横目で彼女を見て、アラウディは言葉を受け流す。
「あの、さっきのって…どういう意味ですか…?」
信じられない程、知火は直球で聞く。
しかし、アラウディは何も答えなかった――。
「…………」
「…………答えて下さい」
無言のアラウディに、さっきより強い口調で聞く。
「………さあね」
「なっ…アラウ…。!!!?」
彼女の言葉が途切れる…――。
―――アラウディに塞がれたせいで……。
「?!!//////」
予想もしない出来事に、彼女はついてけない。
反射的に離れようとするが、
「ん…!!?//////」
アラウディが頭と背中を押さえていて、それを阻む。
それが――余計に彼女を混乱させる……。
しかも、次第にキスは深くなってゆく……。
「……っ…!!/////」
深いキスに…彼女は酔っていく――…。
――…最後には、なされるがままになった……。