アラウディの…部下?

□私の日課編
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レイリオアジトの実験室に連れて来られてしまった知火。


「っ……ここ……」

「起きたか」


白衣を着た、メガネをかけた男が視界に入る。


「ドコ……ここ」


周りに目をやれば、様々な機械や薬らしき瓶……。


「実験室だよ。我々のね」


メガネの男の後ろから、その男より若い白衣の男が……。


「実験室…? その薬……何……」


若い男の手には、怪しい薬の瓶が――。


「…これは、我々の最高傑作とでも言っておこうかな?」


嫌な笑みを浮かべ、若い男は答える。


「意味分かんない………」

「すぐに理解する。どうせ、君は逃げられないのだから」

「――!!!」


メガネの男に言われ、初めて気付く。
確かに、体をベットに固定されていて逃げられそうにない――。


「イヤ!! 止めて!! 離して!!!」

「何を言ってるんだ? この薬を使えば、君は最高の人間になれるんだよ? とても光栄な事だよ!!」

「嫌って言ってるでしょう!!?」


知火は、メガネの男に向かって叫ぶ。


「何を言っても無駄だろう? 君は逃げられないんだ」


不気味に笑い、囁く若い男……。
二人の男は、無理矢理……私に薬を飲ませた――…。



×  ×  ×



一方……クールは――。


「わん!! わん!!」


ガリガリ!!


――…ボンゴレアジトに到着していた。
クールは気付いて貰う為に、アジトの扉を引っ掻き…大声で吠え続ける。
しばらくすると――ガチャリ、と開く音が……。


「一体、何事だ!!」


少し不機嫌そうに扉を開けたのは――G。


「ああ? 犬じゃねぇか。何で外に出てんだ?」

「わ…う!!」


ジャラ!! と、クールは、Gにブレスレットを見せる。


「これは…例のファミリーのモノか…?!」

「G、何かあったのか?」


騒ぎが気になり、様子を見に来たらしいジョット。


「ジョット!! コイツが例のファミリーのブレスレットを持って来たんだ!!」

「…!!」

「何してるんだもんね?…あれ? 犬だけだもんね」

「何の騒ぎ?」


これまた騒ぎに気付いた、アラウディとランポウ。
煩かったのか、アラウディは顔をしかめている。


「あぁ?! コイツが例のファミリーのブレスレットを持って来たんだよ!!」

「!!?」


一瞬で、二人の顔色が変わる――。


「それよりG!」

「どうした?!」


ジョットは、ランポウの方へ振り向き――…。


「ランポウ! 今…犬だけと言ったな? どういう意味だ?」

「さっき、知火と一緒に出て行くの見たんだもんね!」

「!!!」



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