短編集(他)

□――を好きになった鮫
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私が入隊して、一カ月。
ヴァリアーにも、大分慣れてきた。
一番の友達は、霧の幹部のフラン。
性格的に気が合うから♪


「フラン! かくまって!!」

「また何したんですかー?」


食堂でジュースを飲んでいた、フラン。
そこへ、架燐が慌てた様子でやって来た。
理由は、何となく想像出来たが……一応聞いてみる。


「訳は後で!」

「分かりましたー。じゃあ、静かにしてて下さーい」


そう言うと、架燐の姿が消えていった――。
幻かのように…――。
――彼女の姿が消えると、今度はスクアーロがやって来た。


「ゔおぉい!!架燐を知らねぇかぁ゙!!」


走って来たようだが、流石、ヴァリアークオリティー。
スクアーロは、息すら切らしていない。


「知りませんよー。何かあったんですかー?」

「アイツ……俺に刀を投げやがったんだぁ!!」

「…架燐も、やりますねー」


ナイスですー、架燐。
と思ったが……少しびっくり。
これは、フランでも予想外だった。


「てめぇ……下ろされてぇのかぁ!!」

「止めて下さーい。イジメですー。あ、それか、セクハラ」

「フラぁン!!」


ますます怒りが大きくなった、スクアーロ。
右腕に付いている剣を構えた時、笑い声が食堂内に響いた。


「あははは!!…はは…!!」

「!? 架燐か!!?」

「もう…ダメ…!! 我慢出来ない!! あははは!!」


スクアーロとフランのやり取りに、笑いを堪えられなくなった架燐。
隠れている事も忘れ、笑い続ける。


「バレちゃったじゃないですかー」

「あははは!! ゴ…ゴメン! ゴメン!」


その瞬間、フランの幻覚で隠れていた彼女の姿が現れた――。


「!! な、何笑っていやがる!!」

「だって! 子供みたいなんだもん! 隊長さんが」


二こぉと笑ってみせる。


「!! お、下ろしてやる!!////」

「!! い、言っておくけど、さっきのは、手が滑ったんだからね?!」

「んな事、知るかぁ!!」

「やばっ!」


身の危険を感じ、架燐は食堂を飛び出した――。


「! 逃がせねぇぞぉ!!」


彼女を追い掛け――スクアーロも食堂を飛び出す。


「!? しーつーこーいー!!」


心から叫びながら、廊下を走る架燐。
その後を、スクアーロが追い掛ける。


「待ちやがれぇ!!」


逃げる彼女と、追い掛けるスクアーロ…――。


「来るなー!! 拉致集団(鮫)隊長!」

「んだとぉ゙?!!」


スクアーロの速度が上がった!


「げっ! 速…きゃああ?!!」

「なっ!!?」


……足がふらつき、架燐は転んでしまった。
追い掛けていたスクアーロも、必然的に巻き込まれ――。


「…っ…!! いったぁ……」

「…っ…それは、俺の……。!!/////」


スクアーロの顔が、ほんの少し赤くなる。
何故なら――彼女に馬乗り状態になっていたからだ。


「隊長? どうし…ん!//////」


――…いきなり塞がれた口。
少しして、口は解放されると――…。


「ぷは…隊…スクアーロ…?//////」

「…好きだぁ////」

「!! ほんと…?//////」

「冗談で、こんな事言うか…//////」

「…じゃあ…もう一回して…?//////」

「あぁ…/////」


――再び塞がれる口。
…自然と、両手を絡める――。
そして……キスに酔ってしまったかのように……。
お互いに舌を絡めながら――…。


「ん…ふっ…//////」


何度もキスし…――。


「てめぇは…一生俺の補佐だ…架燐//////////」


鮫は…――イルカが好き――…。



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