遊び!遊ぶ!遊べ!

□好き好き編
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「初めましてですね! 今日から雲雀さんの部下になる火野春桜です! 将来の夢は雲雀さんの妻です!」


不機嫌な顔してるけど、僕は挨拶した。
すると、雲雀さんの不機嫌な顔が、ますます不機嫌に。


「彼女が……君の言ってた子かい?」


視線を、僕からリボーンさんに移す雲雀さん。
…苦々しいお顔で。
しかも、妻って所をスルーされたぜ…チクショウ。


「そうだ。…こんなだが、現場での腕はオレが保証する」

「…………」


渋――いお顔で、雲雀さんが僕を見てくる。
とりあえず…僕は、へらっと笑っておいた。


「……帰る」


えぇ!?
何でですかァ!


「雲雀さん! 本当に、お帰りになるんですか…?!」

「君みたいな部下はいらない。そもそも、僕は承諾した覚えはないよ」


多分、この時の視線は殺気が混じっていたと思う。
けど、死線を潜り抜けてきた僕は慣れたモノ。
リボーンさんは、雲雀さんの殺気は特別だって、来る途中の車内で言ってたけど……。
僕は、そう感じなかったんだよ……多分、うん。


「じゃあ、勝手についていきます。離れる気はありませんので!」

「…僕は群れたくないんだ。しつこいと、咬み殺すよ」

「大丈夫です! 雲雀さんが望むなら、ドMになります!」


と答えたら、二人は何とも言えない顔に。
しばらくの沈黙の後、後ろにいるリボーンさんは、遂に頭を抱え始めた。
…何か間違えたこと言った?
僕は本気だよ、24時間365日、めちゃめちゃ本気だから!


「……君には言うだけ疲れる。好きにしなよ」

「最初から、そのつもりです♪ えへへへ!」


雲雀さんの許可ゲット☆
まぁ、そんなものを貰わなくても好きにしてたけど…!


「……話が、一応まとまった所で、ツナのトコに行くぞ。報告しなくちゃいけねぇからな」

「はーい!」


――雲雀さんも行かなきゃいけなかったんだけど、「帰る」の一言を残して、本当に帰ってしまった。
未来の妻に報告を任せたのね、きっと。


(あ! そういえば、ボスに会うの初めてだ…)


ボスである綱吉さんとやらの執務室(ボス室と言ってもいい)に向かう廊下で、ふと気付いた。
ボンゴレに入るというスカウトは、全部リボーンさんの独断だったらしくて、交渉時にはリボーンさんしか来てなかったんだよね。
けど、ボスが綱吉さんと深い(?)付き合いで、よく知っているらしいから…気にしてなかったなぁ。



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