☆ロイエド本棚T☆
□甘い誘惑
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なぁ…
俺のこと嫌いになった?
もう俺に飽きちゃった?
他に好きな人ができた?
もしかして既に新しい恋人がいる?
聞きたい…
でも聞けない…
だから…
〜甘い誘惑〜
「来週の頭にはそっちに帰るからさ」
ことの始まりは俺が2ヶ月ぶりにセントラルに戻るという電話を大佐にしたところから。
「そうか。気を付けて帰っておいで」
「分かってるって!」
「じゃあな」
「え、あ、うん」
あっさりと電話は切れた。
――あれ?
心に生じた疑問。
いつもなら切る前に必ず言ってくれるのに…
愛してるよ
って…
「/////」
べっ、別に期待してるわけじゃないけど!!
電話を切るときのお約束みたいになってたから…
言ってくれないと変なかんじ…
――どうして…?
照れた?
そんなバカな。
あいつに限ってそれはないだろう。
だったら何?
言いたくなかった…?
「………」
え…
俺…
何か大佐の気に障るようなことを…?
一生懸命考えてみたけど全然浮かばない。
「兄さん、どうしたの?さっきから赤くなったり青くなったり。大佐に何か言われた?」
「へ?あ、いや…」
まさか何も言われてないから不安になってるとは言えなくて。