☆ロイエド本棚T☆

□天邪鬼な姫君
1ページ/19ページ

どうしたら素直な気持ちを口にできるんだろう。
どうしたら笑って“好き”と言えるんだろう。
それよりも…








どうして俺は…








素直になれないんだろう…














〜天邪鬼な姫君〜














「こんにちは〜」
「こんにちは〜」

東方司令部の司令室に、俺と弟の声が響く。

「あらエドワードくん、アルフォンスくん。こっちに戻ってきたのね」

最初に返事をしてくれたのは中尉。
仕事の時は厳しい表情のこの人も、俺たちにはにこやかな顔を向けてくれる。
今司令室にいるのは中尉と、そして…

「お帰り、鋼の」
「お、おぅ」

ここの指揮官であるロイ・マスタング大佐。
俺の…
俺の…
こっ、こここ恋人ってやつ///
恋人なのに二つ名で呼ばれてるのはおかしいって?
だってここには中尉がいるじゃんっ!!
2人きりでいる時は“エド”って名前で呼んでもらってるもん!
なんて言ったら俺たちが秘密の関係みたいに聞こえるけど、大佐チームの人たちは全員俺たちの仲を知ってたりする。
それでもこれ見よがしに“恋人同士でございます”的な態度はとりたくない。
理由は簡単、恥ずかしいから。
少しくらい見せつけてやってもいいじゃないかって大佐は言うけど、絶対ダメ!


次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ