09/13の日記

19:46
わたしは笑っていられましたか?A
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教室の片隅に位置する席、周りとの距離を人より広く取っている私は周りの騒ぎ声をBGM変わりに聴き、目線は空に向けている

――他人との距離を置いているっか

自分自身でも笑えてくるこの行為、まるで小説か何かに登場する"不思議ちゃん"になっているかの様だ

どっちにしろ、ある意味"目立って"いるのは確かだ


「川ー崎さん、」


いつも通り空に思考を向けていると、正面に影がおち

にこりっと微笑んでいる同級生、鮎川壱華(いちか)ちゃんがいた


「―――なに?」

「川崎さん、今日あ・い・て・る?」


鮎川壱華とは小・中ともに同じで家も近所の為、仲良くさせてもらっている一人の友人

ふふふっと怪しい笑みは、彼女が良からぬ事を考えている時

そして毛先を指に絡ませ、首を傾けり仕草は他人を巻き込む事の前兆


「――どこ、に行く気?」

「ふふふ、路地裏」

「なにしに行くの」

「え?あー、なんかさ最近"緋皇"がそこに現れるらしくてね」


彼女が言いたい事が分かった。

会いに行きたいのだろう、面倒くさい


「"稜"ちゃんも会いたいでしょ?」




(彼女は頼む時決まって私の名前を呼ぶ)




 

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