ばち麺小説

□御茶男
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「しぃさーん、移動の前に
一緒にご飯食べ行こぉよー」

「嫌。一人で行けば?」

え…
しぃさん冷たっっっ(泣)

「あ、、、」

しぃさんが何か言おうとした
からちょっと期待した俺。

「あと移動もお前一人でな」

………はい。
果てしなく冷たいしぃさんに
俺はこぅ言うしかなかった。



バタンっ。

しぃさんが閉めるドアさえも
冷たく感じてへこむ。

何であんなに冷たいんだろ…
しかも俺だけに(泣)

一人になった楽屋の中でぼー
っとしながらつぶやいた。

誰にも言えないこの想い…
俺は相方であるしぃさんの
ことが好き…

俺たちはコンビであってそれ
以上でもそれ以下でもない。

何度自分に言い聞かせても
やっぱ…俺はしぃさんが好き。

好きって気持ちだけが大きく
なっていくばっか…

3月25日。
今日は俺の誕生日…なのに
いぃことないな。

はーぁ…
無意識にため息がでた。



ローテンションのまま外へ
出て、たまたま見つけた
喫茶店へGo。

もちろん一人で。

適当にご飯食べて劇場へ移動。

あ、もちろん一人で。
…なんか一人って思うだけで
またへコむな…

劇場の入口が遠くに見えた。
入待ちしてくれてる子たちも
見える。


「おもしろさーん!」
「サインいぃですか!?」
「さとさん大好きですッ」

みんな何て優しぃんだょ…
若干泣きそぅになりつつも
笑顔で対応した



んで劇場に入って楽屋

しーーーん。

…あれ?
しぃさんまだ来てないの?
俺より先出たのに何でだろ…

10分…
20分…
30分…

遅い!
明らかに来るの遅い!
そぅ思った途端にしぃさんに
何かあったんじゃないかと
不安で仕方なくなる(泣)
携帯で電話するのになかなか
つながらない…
俺は泣きそぅになるのを
ぐっとこらえて不安な思いの
まま、しぃさんが来るのを
しばらく待った



楽屋の中で携帯を握りしめて
一人ソワソワしていた



バタっっっ

勢いよく開いたドアの先には
すごい息切れしてるしぃさんが
いる。

「しぃさん!!!」

「はぁはぁはぁ…っぶねぇ!
もぅちょっとで入り時間に
遅れるとこだった!」


こんな焦ってるしぃさん
久々に見た…

しぃさんを見つめながら
我に返って当然の質問っ

「しぃさん何でこんな遅れた
の!?」

しぃさんは息を整えながら
リュックから何かを出して
俺めがけてその何かを投げて
きた。

ボトっ。

???
手でキャッチしたのは綺麗に
ラッピングされた箱だった。

「…しぃさん何これ?」


状況を理解できない俺の
質問は全く無視でしぃさんは
言った

「っチ。お前のせいで無駄に
動いちゃっただろーが(怒)」

…まだ意味がつかめないけど
しぃさんすっごい怒ってる…

黙ってる俺を見てしぃさんが
またイラっとしながら言った

「んだょまだ分かんねぇの!?」

その瞬間しぃさんは照れながら
言った

「あのーなんつーか…
た、たた誕プレだバカっ…
遅くなって…悪かったな…」

え………

しぃさんの言葉を聞いた瞬間
俺は涙が止まらなかった

「し、しぃさんっ…グスッ」

やっぱりしぃさんは優しかった…
不安になってた俺が馬鹿だった…

涙でグシャグシャになってる
俺を見たしぃさんは苦笑い

「泣くなょバカっ俺が悪者に
なってんじゃん(笑)」

しぃさんの言葉が何もかも
嬉しすぎた

涙でグシャグシャのまま
俺はしぃさんに抱きついた

「しぃさん…ありがとぅ…」
泣きすぎて声が小さくなった
けどちゃんと言った、

「しぃさん、俺しぃさんが
大好きだょ…」

少し間があいてしぃさんが
今までにない程に優しく言った



「…俺も」

また涙が溢れてくる

しばらくしぃさんに抱きついた
まま泣いてたけどしぃさんは
ずっとそのまま抱きしめて
くれていた

何分経っただろぅか…
やっと落ち着いた俺はしぃさんの
顔を見てもっかい言った

「しぃさん大好き」


しぃさんは顔を真っ赤にしながら
それでも優しく、

「俺もだバカっ」



二人っきりの楽屋の中で
一緒に笑った

「しぃさん顔赤いょ?」

「ば、ばかっ///」

照れてるしぃさんが大好き

ほんとはすっごい優しぃ
しぃさんが大好き

こんな大好きな人に出会えて
よかった…


何度でも言うょ?



しぃさん大好き…

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