異通創作
□最終的にはこうなる (一頁)
1ページ/1ページ
「おじいさん、おばあさん。」
沖田…もとい桃太郎は、おじいさん役の近藤勇と、我が儘で怒る事しか取り柄がないおばあさん役の土方歳三に、声を掛けた。
「おい。何で俺だけ酷い解説してんだよ。」
「まぁまぁ、歳。いいじゃないか。」
「良くはねぇよ、近藤さん。しかも、役とか言ってやがるし…、此処が総司の作った馬鹿話だって、もうバレバレじゃねぇか。」
「う…うむ。それもそうだな。」
「たくっ。二度目はねぇだろうと思ったが、まさかまたやらされるとはな。総司の頭はどうなってやがる。」
「嫌だなぁ、土方さん。僕の頭は、普通ですよ。」
と、いつもの事ながら怒るおばあさんに、桃太郎はにこやかに答えた。
「……近藤さん。」
おばあさんは、おじいさんに説いた。
「いや、近藤さん。解説しなくていいから。」
「ん?どうしてだ、歳。解説しなければ、どうゆう状況なのか、皆に伝わらないではないか。」
「別に無くとも、伝わると思うが。」
「む、そ…そうか。そうなのか。無くとも伝わるのか…そうか。折角、台本を全て覚えてきたんだが…、そうかそうか。」
「あ、いや、近藤さん。」
「…あ〜ぁ、土方さん、どうするんですか?近藤さん凄く落ち込んじゃいましたよ?」
「っ…総司…」
「そんな睨まないで下さいよ。」
「そもそもが、お前が原因だろうが。俺達を巻き込みやがって。」
「刀を抜きますか。まぁ僕は、これでもいいですけれどね。あ、始めに言っときますけど、近藤さんを落ち込ませたのは、土方さんですからね。決して、僕のせいじゃありませんから。」
「黙りやがれ!!!」
こうして、二人は末永く戦っていましたとさ。
「めでたし、めでたし…」
「そうか、そうか」
「…はぁ…。」
「どうした平助、これで終わりだろ?」
「こんな状態の近藤さんで終わりに出来ると思う?左之さん。」
「覚えたんだけどなぁ。」
「……確かに、な。」
「もういいから無理矢理にでも終わらせようと、締め括ったけど、駄目だ。近藤さんの落ち込みようが気になる!!」
「だな。あれは数日は落ち込み続けるぞ。」
「つうかさ。思ったんだけど俺達、全然、役が来なかったんだけど!!土方さんと総司だけ美味しいとこ持ってかれてさ!!」
「まぁ、いいじゃねぇか。こうして、役ではねぇが、雑談みてぇなもんに出して貰えるだけでもよ。」
「えぇ、けど嫌じゃん。何か脇役みたいでさ。」
「いやいや、俺達はまだ良い方だと思うぜ。一つも出して貰えない新八達よりな。」
「そうえば、新八っつぁん…何で出れねぇんだろ。」
「それはだな……くくっ。」
「何だよ!!いきなり笑い出して!!気になるだろ!!」
「前回の…くくっし…新八の役は、今回からなっ無しになったんだよ。それだ…あはははは!!」
「ぶぅはははは!!!ははっはは!!しっ新八っつぁんのあ…あの、あの役……ははははは!!」
「はははは、ははっ腹っ…腹の傷がまっまた……はははは!!」
こうして、二人は末永く永遠と笑うのであった。
めでたしめでたし
完