ろんぐ
□第１話
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「今日は授業を始める前にみんなにいい知らせがある」
今朝、担任が告げた。
「入っていいぞ」
がらりと扉を開けて男の子が二人入ってくる。
「麻倉ハオくんと麻倉葉くんだ」
黒板の前に二人が並んだとたんに黄色い声が上がる。
ひとりは戸惑いの表情を浮かべるが、もうひとりは馴れているのか笑顔を浮かべて手なんか振っている。
「そうだな、席はー…」
担任は教室をぐるりと見渡し、空いている席を指差した。
「窓側の後ろ２つが空いてるからそこに座れ」
席はなつきの隣と斜め前だった。
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