ろんぐ
□第4話
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次の日。
ハオは普通に学校に来た。
「麻倉くん、大丈夫??風邪ひいてない??」
「ああ。僕はそんなにやわじゃないよ」
なつきの心配をよそにけろっと言ってのけた。
「ハオが風邪なんか引くわけないんよ」
「それはどういう意味かな」
葉の言葉ににっこりとするが、目が笑っていない。
それを見た葉も顔がひきつっている。
「な、なんでもない」
「なになに??昨日わたしが帰ったあとなにかあったの??」
ひとみが楽しそうにはいってくる。
昨日ハオをたきつけた張本人だ。
「あ、ひとみ、おはよう。昨日ね、麻倉くんが手伝ってくれたの」
「あらー。それはよかったね」
その一言で周りの男子が反応する。
「昨日俺等断られたよな??」
「まさか志摩さんハオのこと好きなのか??」
ひそひそ話しているけど、ハオにもひとみにも聞こえていた。
「なつき、なにかあったらまた頼っていいからね」
「ハオ、オイラたちべつに頼られたわけじゃない気がするんだが」
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