ろんぐ
□第4話
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「麻倉くん、おはよ」
「あ、ああ。おはよう」
なんとなく元気がないような気がする。
「どうしたの??」
「え、なにが??」
「なんか……元気ないみたい」
心底驚いたようだ。
「そんなことないよ」
そういって笑うもなつきは不安そうにハオを見るだけだった。
「へぇー」
その光景を見ていたひとみがにやにや笑っていた。
「麻倉兄、ちょっといいかしら」
「僕??なつきじゃなくて??」
「そう、あなた。だからなつき、ちょっと待っててもらえる??」
頭にはてなを浮かべてふたりを見送る。
「君が僕に用事なんて珍しいね」
「単刀直入に言うわ。なつき、いまフリーよ??落とすなら今しかないわ」
「な、なに言いだすんだい??まるで僕がなつきを好きみたいじゃないか」
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