薄桜鬼BL

□こんぺいとう
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さっきからただひたすらに机に向かって隊務をこなし続ける土方さん。
僕はその土方さんの背中に背中を預けてるような体勢なんだけど…。
一切僕に見向きもしないんだ。
…ひどいよね?
仮にも恋人の僕に対してこの態度って。
アレですか?
最近流行りの放置ぷれ…

「んなわけねぇだろっ!?」

「なんだ、聞いてたんですか?」

「お前は心の声がだだもれなんだよっ」

「だってわざとですから」

「……」

土方さんは諦めた顔で再び机に向かってしまう。
…つまんないなぁ。
おもしろくないなぁ。
そう思って、かまってほしくて土方さんの背中にかかる重さを増やす。

「…総司…てめぇ」

「相手してくれない土方さんがわるいんですよ?」

「……はぁ〜。しょうがねぇな…」

土方さんは机の横の引き出しを探ると、何かを取り出した。

「?なにかくれるんですか?」

「ちょっとは黙ってろっ」

言い終わるか否かの間に何かを口に押し込められる。
思わず、むぐっという間抜けな声が漏れてくる。
一瞬吐き出してしまうことも考えたが、新選組命の土方さんが隊務に支障を来すようなことをするわけがないし、何よりも土方さんがくれたものだから、素直に飲み込んだ。

「……甘い…」

口の中に入れられたのは、こんぺいとうだった。

「土方さん、コレ…」

「この前島田が分けてくれたんだよ。どうせ俺はほとんど食わねぇし、お前すきだろ?」

「…」

なんて人だろう。
僕をどれだけ惚れさせたら気がすむんだろう?

「…やっぱ俺にもくれ」

「え〜。嫌です」

「文句言うんじゃねぇよ」

土方さんはやや強引に口付けて、僕の口から少し欠けたこんぺいとうを奪っていってしまう。

「………嫌っていったのに…」

「知るか」

「…土方さん……」

「なんだよ、まだなんかあんのか?」

「……勃っちゃったんですけど」

「………………はぁ…」

「なんですか、そのため息。土方さんのせいですからね」

「わかってるよ……。ほら、こい」

「…………はい…///」

僕は土方さんのなすがままになった。

こんな日も、ありかなあ?

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