D.Gray-man長編

□  ノアの食事会
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国も都市も何処なのかは定かではない薄ぐらい部屋。

円卓を囲む何人かの人影の前には食事の前菜なのかタマゴが出されているが、それには歪んだ笑みの顔が描かれていて食べ物としては何とも奇妙だ


「…甘くねェじゃん」


ガタイの良い男がタマゴを一口、口に運ぶが自分の口に合わなかったのかそれをすぐに吐き出した。




「このポンコツがぁ!!!このクソッ ボケアクマ!甘くしろっつったろーが!!」


その男は近くにいたメイドに殴りかかる。
メイドの皮は剥がれ、中からアクマの魔導式ボディがあらわになる。
このメイドはアクマのようだ。




「おいおい、食事中にグロいもん見せんなよ 剥けてんぞ」

別の男の冷静な声が暴れ狂う男の耳に届く。
一見、人間のように見えた男だったが、化け物のように変形したその身体は人間とは言い難い。


「帰る!お前達とは味覚が合わない」


怒ったのか男はそのまま立ち去ろうとする。


「ンだよ タマゴくらい食えっての この甘党」


呆れ顔を浮かべながら先ほどの男が声を掛ける

その後に少年のような口調で少し生意気そうな少女の声が続く。


「落ち着きなよぉ
せっかく家族でメシ食ってるんだろぉ」


フンッとイラつく男。周りが害をうける


千年公と呼ばれたその人物、千年伯爵は卵を頬張っている。





「気分直しにさぁ、そろそろ僕達を飯に誘った理由を教えてよぅ
…もしかしてさぁ、そろそろ始動ってやつぅ?」





その女の子の言葉に千年伯爵は怪しく笑った





「そうですネアクマの数も増えたことですシ」



「"彼女"はどうなんスか?」





別の男が千年伯爵に尋ねる





「"彼女"の身柄は黒の教団が隠しているんで詳しいことは不明ですガ…ネ。もし目覚めているのであれバvV」

「目覚めてんなら?」

楽しそうに聞く別の男

「勿論、我輩達が頂きますヨ」

「始末しないのぉ?」

「8年前とは違いますからネ
成長した"彼女"に…自らの意志で"闇"を望ませマス」

「操り人形スか?」

「まさカ"彼女"も人間ですからネその意思は尊重しまスヨvV
でも…抵抗すれば操るつもりデス」




"手に入れるための手段は問いませんガ─────"





再び怪しく笑った千年伯爵。
"彼女"を手に入れんと動くノア。





"彼女"とイノセンス………
両者を巡って、激しい戦いが始まろうとしている─────。












その答えは、神すらも知らない─────。
 

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