短編

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テレビを見ていたらアナウンサーが


「今日は11月26日 良い風呂の日皆さん
今日は湯船に浸かってのんび〜りお風呂を楽しんでみてはいかがですか?」


名前はテレビを見ながら「へー」と思った時携帯電話が鳴った。


着信は、真島だった。
嫌な予感をひしひしと感じながら名前は電話に出た。


「おう 名前今家か?」


「ええ…もうご飯も食べ終わりゆっくり夜を楽しんでますよ?」


「……ふーん で風呂入ったか?」


名前は背中にいやな汗を一筋流れた。


「え?…どうして?」


と答えたときに、家のチャイムが鳴った。
名前は真島に誰か来たと言い、一度携帯を机に置き玄関のドアを開けたら


真島が二カっと笑い白い袋をお土産だと言い名前に渡す。


それについていけなく、戸惑っていると真島はずかずかと部屋へ入っていく。


「ちょっちょっと真島さん!」


名前は、慌てて真島の後を追う。


「で? どないやねんな」


いきなり質問された名前は、首をかしげる。


「せやから風呂や風呂」


名前はあぁ…と思い軽く眩暈がした。


「どうしてそんな事聞くんですか?」


真島はふふんと笑い


「今日テレビで風呂の日やって言っててな
せやから名前と一緒に入ろかなっておもて」


顎で、名前の手の中にある袋をさす。
名前は袋の中身を見ると小さなプラスチックの容器がある。


ソレを手に取り見てみると


「…ストロベリーの香り? これなんですか?」


真島はニヤリと笑い


「シャボンや」


名前はますます分からなく、真島の顔を見る。


「せやからバスソープ あわあわの風呂になるんやで」


すごいやろ!という風に胸を張ると、名前は申し訳なさそうに言う。


「ウチのお風呂ジャグジーじゃないんで…」


真島はソレを聞いて、がっかりした様子で俯く


「あ…あの 真島さん…それ以外だったら
お風呂入りましょ? あの…一緒に」


その言葉を待っていたとばかりに、真島は名前の肩を持ちいたずらをするような笑顔で


「なら これ つこうてソープごっこしょ?」


真島がとんでもない事を言いだしたので、名前はまたまためまいがした。


「真島さん! !」


「わっわっわっ スマン! せやかて折角
西田からもろたんに 勿体無いやん?」


「で…でも ソープなんて 私…」


恥ずかしくて…できないと小さな声で言うと真島は、耳元で息を吹きかけるように名前に話す。


「分からんかったら 一緒にやろ? なっ?」


名前は直ぐ傍の真島の顔を見ると真島はそのままキスをした。



良いお風呂の日♪

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